丸鋸刃導入にあたって
ドライアイス業界では今まで主流であった手動バンドソーから自動スライサーに移り変わりつつあります。
このページではそこに至った経緯、開発メーカーである兼房様との共同開発など、
皆さんに知って頂きたいことをまとめましたのでご興味のある方は是非ご一読下さい。
当社が兼房様と自動スライサー用丸鋸刃の共同開発を始めたのは、2009年7月のことです。
当時ドライアイスの加工といえば手動バンドソーが主流でしたが、バンドソーの扱いには経験と、25kgプロックドライアイスを扱う腕力・体力が必要でした。
また、帯鋸刃がむき出しのため安全性の悪さもデメリットでした。
その半面、丸鋸刃を使用するドライアイススライサーは便利で安全だが、カットロスが多いため、特別な理由がないと使いずらいというお客様のご意見もありました。
カットロスの多さがネックとなり、当時自動スライサーはなかなか市場に受け入れられませんでした。
そこで、バンドソーに負けないカットロスを目指し、自動スライサーの開発と並行して
ドライアイス専用の薄い丸鋸刃の開発を兼房様と共同でスタートさせました。
幾度の改良、打ち合わせ、試運転を経て、現在の丸鋸刃の標準サイズは
φ405 x 1.10t x 1.40となっており、業界で最も薄い刃の開発に成功しました。
そのため、現在ではバンドソーのカットロスをも上回る結果が出ています。
業界最薄の刃であるにも関わらず、耐久性・品質共に業界トップクラスなのは兼房様の高い技術力がゆえに実現したことであると考えています。
刃を薄くするこにより切削抵抗を減らし、加工に必要なエネルギーを削減出来る他、
カットロスを少なくすることにより大気中に放出される余分な二酸化炭素も削減出来ます。
脱炭素化が求められる昨今、薄い刃を開発しエネルギー消費を削減し、カットロスを削減することは大きな社会貢献に値すると考えています。
現状に満足せず、更に薄い丸鋸刃の実現に向け今後もメーカーと共に開発・検証を進めて参ります。
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。